暇記

カキーン

GR8EST東京公演を見にいったのでそのことについて綴る。

9月7日、8日、9日の3日間、GR8EST東京公演を見に行ってきた。



7日。
スペシャルゲストとして東京スカパラダイスオーケストラが来た日。
錦戸さんがスカパラの名前を呼び、彼らが一列になってステージ上に出て来た時のメーターを振り切ったような会場内の熱気は、今までに感じたことがないくらいのものだった。
谷中さんがステージから見た光景のことを「死ぬ直前に見る景色(=走馬灯)のよう」と例えられていたけれど、東京ドームの広い会場の隅々までぎっしり入った5万5千人分が織りなすキラキラとした高揚感は、確かにそれ相応かもしれないなと思った。
セッションが終わった後、ヨコが何度も喜びを噛み締めていた。それだけでもグッときたのに、その後の挨拶でヒナちゃんの「今日ほど楽器をやっていて良かったと思った日はない」という言葉を聞き、なんというか、感無量だった。

関ジャニ∞に管楽器がないからという理由でそれを選びサックスと迷った末に消去法でトランペットをはじめたヨコと、すばるくんに鍵盤が欲しいからと言われてピアノを始めたヒナちゃん。
私はかつてヨコが音楽に対して消極的だったことも、ヒナちゃんが余裕の無い強張った顔で必死に演奏していた姿も知っている。だからこそ、この二人が本当に楽しそうに楽器を演奏して、「楽しかった」と躊躇いなく表してくれたことにひどく胸を打った。
こんな未来があるなんて、本当に思いもしなかったから。


コンサートは水物だ。
寸分違わぬというのは無理として毎回ほぼ同じ型通りのものを提供してくれる空間もそれはそれで素晴らしいとは思うけど、彼らのコンサートは概してそうではない。
いろんな内的要因・外的要因でその内容は良くも悪くも大きく変わる。でも、だからこそ何度も足を運びたくなる。
この日は安田くんが(錦戸さんに促され多少躊躇しつつも)「当たりくじだ〜」と言ってはくれたけれど、その発言があった=当たりでも、なかった=外れでももちろんないわけで、単にあからさまに普段と違うもの・滅多にありえないことに遭遇できてラッキーだね的なニュアンスでしかないと思う。
今回のツアーでいえば初日の札幌も名古屋の3日目も十分特別な空間だったと思うし、あの時の独特な雰囲気や感情は実際にその場にいた人にしか分からない尊いものだけれど、それを「当たり」と呼ぶのも何か違う気もする。異なっていたのは、一見曖昧で漠然とした”雰囲気”に過ぎなかったわけだから。
だからまあなんというか、個人的に安田くんの「当たりくじ」っていう表現は単純に独特で好きなので、余計な雑音等は気にせずこれからも機会があれば口にして欲しいなっていうただそれだけの話です。



8日。
開演前は林家ペーパー夫妻に心を乱され、公演中はアパーチーに心を乱された日だった。

何かが変われば、それに伴い当然に変化が起きる。
NOROSHIの前奏は、すばるくんがいなくなったことで横並びになったまるちゃんと錦戸さんと安田くんが3人で真ん中にぎゅっと集まって演奏するようになった。
この曲ではすばるくんが「控えめなのねガールズ?」と歌うたびに客席から大歓声が上がっていたけれど、今はその前のまるちゃんの箇所でも安田くんの箇所でも、そして錦戸さんの「控えめなのねガールズ?」でも各々声が上がるようになってとても興味深い。
まるちゃんと錦戸さんの声の相性がいいというかまるちゃんの声がとても柔らかいから、Heavenly psychoの最後の掛け合いは聞いていてとても心地が良い。
LIFEの出だし、すばるくんのパートを継いだ安田くんと錦戸さんの二人が並んで歌う姿は頼もしくて惚れ惚れする。
オモイダマで安田くんが落ちサビを歌う前に、大倉くんが毎回安田くんに手を差し伸べるようになった。
…他にもあったかな?思い出したらまた書き足そう。


この日、まるちゃんが「今」で自分が歌うパートを丸々飛ばしていた。そこは、もともとはすばるくんが歌っていたところだった。
これだけ回数を重ねていろんなものが変わっていっても、やっぱり体に染み込んでしまっているものはある。
でも、歌い忘れたまるちゃんのことを責める気なんてまったく起きない。きっと誰も。

MCではまるちゃんが20年前(つまり15歳くらい)からやっているというギャグをやることになったものの、その内容が下ネタということでマイクを通さず飽くまでメンバーにだけ向けて実践し、それを見たメンバーが舞台上で転がりながら爆笑していた。
エイトのファンは概して彼らが自分たちにだけ分かる言語で周りの人の目を気にせず内輪ウケしている光景を、凄まじい疎外感を覚えながら見ているのが好きだ。
この日も「この人たちすごいアホだけど、なんかすごい幸せそうだな…」と目頭が熱くなりつつも、こんな幸せな場所をすばるくんは自ら手放してしまったんだなとしみじみ思ったりもした。
ちなみにマイクは通さなかったものの地声の大きさ故にその下ネタはかなりの客の耳に届いてしまったので、まるちゃんは諸々ご愁傷様って感じですねアパーチー。

…結局何だったんだ、アパーチー。



9日。
回数を重ねるごとにエイトは変わっていく。昨日一昨日と比べても明らかに変化していることを肌で感じた日だった。
この日の公演は、たった二ヶ月弱前に札幌であんなにヒリヒリとしたコンサートをしていた人たちとは思えないくらい、ただただ楽しい空間だった。
どう楽しかったのか?いわゆるコンサートレポートはそれを文字にして具体的に書くべきなのだろうけど、あの魔法にかかったような楽しさはあの日会場に居た人にしか分からないだろうしそもそもコレはコンサートレポートなどではない。(※極私的備忘録)
とにかく最初から最後までひたすら楽しかったし、何よりエイトが本当に楽しそうだった。多幸感というのはこういうことを言うのだなぁと公演中何度も思った。
そして、それは過去のエイトのコンサートで何度か感じたことがあるものでもあった。


私は、エイトの主軸で歌の要でセンターに立つに相応しいすばるくんが抜けるとなった時、その軸を失くしたグループを一から再構築することの難しさに6人の心が折れて、6人がもう”関ジャニ∞”を諦めてグループでいることを辞めてしまうんじゃないか…、それを一番懸念していた。
でもこの二ヶ月弱6人を見てきて思ったのは、確かにすばるくんはエイトにとって本当に大事な人だったけれど、すばるくんがいなくなったくらいでは揺るがないものを関ジャニ∞はこの14年間で培ってきたんだな…ということ。
一からなどでは全然なかった。なんていうか、6人を完全にナメてたんだなと思った。
でももしかしたらすばるくんは、すばるくんだけは、たとえ自分が抜けてもあの6人だったら絶対に大丈夫だという確信があったのかもしれないね。


私の記憶が確かならば、紙面はさておき錦戸さんがコンサートという場で「eighter」という言葉を発したことは一度もない。
勿論デビュー当時から見ているわけでも全公演を見ているわけでもないけれど、少なくともこの11年間私は今まで一度も聞いたことがなかった。
だから彼がその言葉を大声で発した時、本当に吃驚した。吃驚したし、それをついに口にした彼の気持ちを思うと、何故か無性に泣きそうになってしまった。
もし、すばるくんがいなくならなかったら錦戸さんの「eighter」は一生聞くことはなかったのかもしれない。
何かが変われば、それに伴い当然に変化は起きてしまう。


この日の挨拶でヒナちゃんは言葉がまともに喋れないほど笑いが止まらなくなって、「今日はみなさんより僕らの方が楽しかったかも」と本当に嬉しそうな顔で言っていた。
その後、アンコールではしゃぎまくったせいで完全に息が切れたのか、いつもの拍手のくだりのときにまず声が出なくなり、手を繋ぐくだりではその場でへたり込んで立てなくなってしまった。
何とか大倉くんが肩を貸してヒナちゃんを立たせて手繋ぎ終了、そのまま大倉くんに抱えられるようにバックステージへと帰っていった。

立てなくなったヒナちゃんを見て、心配しなかったといえば嘘になる。
実際この夏はフジテレビと心中するような過密スケジュールをこなしつつグループ活動と共に(謎の)6キロジョギングも行いそのうえ当日の朝はめざましテレビ(ヨコいわく”むらかみテレビ”)の生放送にも出ていたワーカホリック村上信五さんである。
過労なのはもう火を見るより明らかで、とはいえそれまでに嬉しそうに笑い楽しそうにはしゃぎ回っていた姿を見ていたからこそ、なんか必要以上に心配するのも違う気がして。
ヒナちゃんがあんな感じなってしまったのもあの日の魔法にかかったかのような楽しさ故だったと思うので、村上くんのファンの方はそんなに気になされないでくださいと心から伝えたいなと思ったりもした。




…東京のことはこのくらいかな。

とりあえず安田章大さん、34歳のお誕生日おめでとうございます。
9月9日、二日前とはいえ会場で誕生日をお祝いすることができて本当に嬉しかったです。
私は安田くんが健やかで幸せであればもうそれだけで十分です。好きです。超好きです!超超大好きです!!
「好きでいてくれてありがとうございます」だなんて勿体な過ぎるお言葉、こちらこそ好きでいさせてくれてありがとうございます。
あと、せっかくの誕生日なのに GEKI-DASA incidentで水を差した大倉くんのことをできればでいいので許してあげてください。
本当、できればでいいのでね。
何なら許さなくてもいいです別に。
無理はしないで生き進んでください。
貴方の世界はこれからもっと、広がっていくばかりなのだから。